電気製品は基本的に電気を導く部品(導体)と電気を妨げる部品(絶縁体)で構成されています。もし、絶縁物(体)に絶縁不良があると、使用者が触れて感電する可能性があり、また、絶縁不良部分が発熱すれば火災を引き起こす可能性もあり大変危険です。
そこで、感電や火災の事故を未然に防ぐため重要となるのが、電源ラインに接続されているすべての一次回路と、人の触れる可能性のある導電性部分間(筐体、ケース等)で行なう耐電圧試験です。
耐電圧試験は、絶縁耐力試験、もしくは耐圧試験とも呼ばれます。その目的は、通常その製品にかかる電圧に対して充分な絶縁耐力があるかどうかを確認することです。また、量産時の出荷検査においては、絶縁破壊があるもの、または絶縁破壊を起こす可能性のある不良品を見つけることを目的として行います。
実際には、規定された電圧(通常は、入力電圧10倍から20倍の交流電圧または直流電圧)を、規定された時間印加した場合、絶縁破壊を起こさないかどうかを判定する方法で行います。(印加電圧は1,500Vや、3,000Vのレベルです。)
耐電圧試験は電気製品の安全性を確保に非常に重要であると考えられているため、安全に設計されているかどうかを確認する型式試験はもとより、量産時の最終工程で製品が安全に製造されたかを確認する全数試験としてもその実施が義務付けられるなど、多くの規格で要求されている試験です。
また、電気に関する知識のない一般消費者が使用する家庭用電気製品の安全において、耐電圧試験は特に重要視され、消費者を感電、傷害、火災等の事故から保護するためには欠かせない試験とされています。
注意) 安全性評価試験は該当技術基準の要求事項に従って行われますが、一部の人々の間で耐圧試験がそのすべてであるとの誤解が広まっているようです。安全性評価には、耐圧試験以外にも多数の評価項目が存在しますので、くれぐれも誤解のないように。(耐圧試験だけで、技術基準を満足したとは言えませんよ。)


