蔵出し情報 - 電気用品安全法(PSEマーク) - 丸PSEの証明書って何?


丸PSEの証明書って何?

最近、丸PSEの証明書が単独で出まわっています。これはそれぞれの試験所が独自に出している証書形式の表紙(台紙)のようなものです。

海外メーカーにとって検査報告の概要が書かれた絵柄入りの表紙は販売契約する際のチラ見せには非常に便利です。日本人は証書好き。黄門さまの印籠のように、輸入事業者を「ははぁ」とさせるには最も手っ取り早い方法でしょう。
とにかく証書らしきものを見せれば日本人は安心するからと、証書型台紙に丸PSEマークをつけて発行するスタイルが特に海外メーカーに大人気のようです。
しかし、これは「特定電気用品(菱形PSE)」に対して登録検査機関が発行する「適合証明書」とは意味が違います。法的には決して必須なものではなく、試験したラボが「修了書」のようなかたちで発行しているのです。例えば、ドライビングスクールの「受講修了書」は「運転免許証」ではないだろうと言えば、なんとなくイメージできるでしょうか。これを持っているだけで、すべてを万全、担保した気分になっている人が多いようですが、これは単に試験報告書に豪華な表紙がついただけの話で、この証書に「適合証明書」のような法的効力は一切ありません。
これは各試験所が独自に作っている証書なので、とても豪華に「それらしく」出来あがっています。もちろん丸PSEを前面に押し出しており、いかにも菱形PSEでいうところの適合証明書のようです。
しかし、よ~く読むと、そこには驚くべき落とし穴があります。丸PSEを大々的に掲げているにも関わらず、適用技術基準が「安全技術基準」しか記載されていないことがあります。もしくは「EMI技術基準」しか適用されていない場合も多々あります。
 
適合性検査を行なっているわけではないのだから、「特定電気用品(菱形PSE)」に対して登録検査機関が行なっているようなフルチェックをする義務はありません。したがって、技術基準適合確認も、依頼された範囲だけ、もしくは彼らの専門分野だけを確認して証書型の台紙に結果を書けばよいわけです。たとえ適合できない事項があったとしても、丸PSEマークがデカデカと描かれた台紙に「この部分だけ確認しましたが、別の部分はNGでした」と小さく書かれている場合があります。実際に確認したことだけを記載していれば、誰も嘘はついていないのだから問題はないでしょう。それに、需要があるのだから豪華な証書型の表紙をつけることは決して悪いことでもありません。
しかしながら、問題は、この表紙が一人歩きして人々に真実以上の安心を与えていることです。
あなたがこれを見せられる立場なら、こんな豪華な表紙だけで安心していてはいけません。その証書に印刷された丸PSEマークばかりに目を奪われて小さな文言を見逃さないように。もし、海外メーカーにこの手の証書だけを握らされたなら、「豪華な表紙だけをよこさずに、試験成績報告書(Test Report)の中味もよこせ」と言うべきです。豪華な表紙を手に入れるよりも、試験データが記載された中味だけのほうがはるかに意味をなすのです。
 

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