届出事業者は、その製造又は輸入に係る電気用品が「特定電気用品」の場合には、販売する時までに登録検査機関にて「適合性検査」を受け、「適合証明書」の交付を受けなければならないのは(第9条第1項)、すでに皆様方ご存知のとおりです。
それでは、この「適合性検査」と、先に述べた「技術基準適合確認」との関連をおさらいしましょう。
簡単にいうと、「適合性検査」は「技術基準適合確認」のダブルチェックです。届出事業者が自主的に行った確認について、その方法、技術基準の解釈に間違いがないかどうかを、登録検査機関が公平な目で再確認します。ですから、経済産業省のHPの「電気用品安全法手続案内」でも、「技術基準適合確認」の後に、「適合性検査」が表れるのはそのためです。
しかし、これまでに「適合性検査」を受けた経験のある人なら、上で説明した「技術基準適合確認」→「適合性検査」という2段階の流れに、少々、混乱しているのではないでしょうか。なぜなら、2つのステップを確実に踏める届出事業者は少なく、多くのケースで(特に輸入事業者の場合は)いきなり「適合性検査」を受けることになるからです。
自社で試験設備を有する大手メーカーなどは、「適合性検査」の事前に、自社設備を用いて「技術基準適合確認」を行い、目処が立ったところで登録検査機関に申請します。しかし、「技術基準適合確認」を行うこと自体、試験設備や人件費、場所の確保に莫大な資金が必要です。
一般の試験所などに依頼して、最初のステップを踏むという方法もありますが、同じ試験を受けるのなら、いっそのこと、いきなり「適合性検査」を受けてしまおうとする流れがすっかり慣例として定着しています。
では、「適合性検査」において登録検査機関はいったい何を確認しているのでしょうか。
上にも説明したとおり、これはダブルチェックですから、登録検査機関は届出事業者が行った「技術基準適合確認」の正確性と妥当性を、専門的な第三者の立場から評価します。当然、メーカーが自社設備を用いてすでに確認した、しないに拘らず、中立な立場から試験を行い、彼ら独自のデータを抽出しています。
また、「適合性検査」において、登録検査機関は現物に対する試験だけを行っているのではありません。自主検査を行うための検査設備が工場に整っているか(工場設備検査)、取扱説明書が技術基準の要求を満たしているか、PSEマークおよびその他の表示が、規則に沿って正しくなされているか等(銘板確認)、総合的な観点から適合性を判断しています。
もちろん、登録検査機関にも特色があります。サービス面、費用面、時間面、さらに、海外とのネットワークもさまざま。例えば、日本だけでなく、ヨーロッパへの販売計画があるのなら、ヨーロッパへのネットワークにも強いところを選べばいい。アメリカへの販売計画があるのなら、アメリカへのネットワークが強いところ。時間に制限あるのなら、かたっぱしから電話して、早いところを見つければいいし、費用面を追求するならとにかく安いところ選べばいい、といったところです。
まずは、各機関に電話して、特色をつかんでください。常にあなたにフレンドリーな営業さんだけでなく、実務の担当者とお話しできれば、それに越したことはありません。スムーズな仕事の流れには当然、人間どうしの相性も必要ですから。


