入力試験試験(消費電力等の許容差)について
これは定格表示に密接に関わる試験です。 皆さんは“定格表示”という用語をご存じでしょう。
そう、製品の定格銘板(ラベル)等に記載されているものです。
「100V, 50/60Hz、540W」、や 「100V, 50/60Hz,5A」 とか 「100-240V, 50/60Hz, 60VA」 等の記載です。
定格表示は機器使用者に対して、その機器がどのくらい電力(電流)を消費するのか?その情報を基に接続する電源は十分な容量があるのかを判断する為の情報を与える為に必要な表示情報です。
この定格は製造者が決めるものですが、根拠無くして簡単に決め表示できるものではありません。
あくまでも実測と技術基準の規定を照らし合わせて決定しなければなりません。
ほとんどの技術基準では実測値と定格表示値との許容差を規定しています。±(プラスマイナス)や-(マイナス)側だけの限度値規定は技術基準により異なる場合もあります。
省令第一項別表八の場合の例を紹介しますと、
●定格消費電力を表示する場合:
種類 | 定格消費電力(W) | 許容差(%) |
電熱器具以外のものであつて電熱装置の定格消費電力を表示しなければならないものの電熱装置及び電熱器具 | 20以下 | +20 |
20を超え100以下 | ±15(+15/-20)(1) | |
100を超え1,000以下 | ±10(+10/-15)(1) | |
1,000を超えるもの | +5/-10(+5/-12)(1) | |
その他のもの | 10以下 | +25 |
10を超え30以下 | ±25(+25/-30)(2) | |
30を超え100以下 | ±20(+20/-25)(2) | |
100を超え1,000以下 | ±15(+15/-20)(2) | |
1,000を超えるもの | ±10(+10/-15)(2) |
(備考) かっこ内の数値は,(1)に係るものはサイリスタその他これに類するものを発熱体に直列に接続した場合に適用し,(2)に係るものは等価負荷法により平常温度試験を行つた場合に適用する。
●定格容量を表示するもの:
定格容量(VA) | 許容差(%) |
20以下 | +25 |
20を超え100以下 | ±20 |
100を超えるもの | ±15 |
●定格入力電流を表示するもの:
種類 | 定格入力電流(A) | 許容差(%) |
電極式のもの | 5以下 | +15/-20 |
5を超えるもの | +10/-15 | |
その他のもの | 0.2以下 | ±25 |
0.2を超え1以下 | ±20 | |
1を超えるもの | ±15 |
これが省令第一項別表八の要求事項の例ですが、適用する技術基準が異なるとまた要求事項も異なってきます。
省令第二項技術基準 の J60950(H19) : IEC60950 情報処理機器の規格
- 機器の定常入力電流は、正常負荷の状態で定格電流値を10%以上超えてはならない。
(過少申告はダメということ、が上限(表示の上限)は規定はない。)
規格(技術基準)により要求事項が異なりますので注意を要します。
このように定格は製造者が決めるものですが、根拠無くして簡単に決め表示できるものではありません。
あくまでも実測と技術基準の規定を照らし合わせて決定しなければなりません。
よって、定格銘板(ラベル)の準備はしっかり、入力試験確認を行い、技術基準を確認してから行うものです、定格銘板準備を先行して行ってしまうと、あとで銘板が無駄になることにもなりかねませんから、注意を要します。


