直流電源装置 - 直流電源装置-定格銘板から技術基準を読み取る


直流電源装置-定格銘板から技術基準を読み取る

 ACAdapter Rating Label comparison.jpg  こんにちは、PSEジャパンの櫨山です。

まだまだ寒い日が続きますね。
早く春の到来が待ち望まれます。
さて今日は直流電源装置-定格銘板から技術基準を読み取るというお話です。
直流電源装置(AC アダプター)には定格銘板が貼られているのをご存じでしょう。
その定格銘板の中に定格表示が記載されています。
そう、 AC100V, 50/60Hz, 70VA とか AC100-240V,50/60Hz, 0.7A等の記載です。
実はこれらの記載事項は技術基準(規格)の中の要求されている事項なのです。
右の図に2つの定格銘板の例を載せました。
 
お分かりのように、右図の2つの銘板の定格表示事項は異なります。
右の銘板は技術基準:省令第一項別表八で要求されている直流電源装置に対する定格表示の方式を反映しています。
技術基準:省令第一項別表八では「直流電源装置」には、
1.         定格電圧
2.         定格入力容量(VA)
3.         定格周波数
4.         定格出力電圧
5.         定格2次電流
6.         自動車用スタータ用に使用するものにあっては、その旨
7.         おもちゃ用のものにあっては、その旨
8.         2重絶縁構造のものにあっては二重絶縁の記号
が要求されています。
 
また左の銘板は技術基準:省令第二項 J60950(IEC規格等)で要求されている定格表示を反映しています。
省令第二項 J60950(IEC規格等)では、
-      定格電圧又は定格電圧範囲、V表示で
-      定格周波数又は定格周波数の範囲、ヘルツ表示
-      定格電流、ミリアンペア又はアンペアで
-      製造業者名、商標又は識別表示
-      製造業者のモデル名又は型式名称
-      クラスIIの場合クラスIIを示す記号
 
そう日本の電気用品安全法の下では技術基準が2種類 :省令第一項 と 省令第二項の技術基準が存在し、
またその技術基準によって要求事項も異なってきます。
技術基準適合確認をする際の事業者の選択に委ねられているのです。
このことが、なかなか頭の痛い原因でもあると言えます。
 
当然右の銘板の直流電源装置の事業者の持っている適合証明書(副本)上には
適合する技術基準:省令第一項別表八と記載されているはすです。
 
また左の銘板の直流電源装置の事業者の持っている適合証明書(副本)上には
適合する技術基準:省令第二項 J60950(H19)と記載されている訳です。
 
このように直流電源装置(ACアダプター)については、定格銘板からどちらの技術基準で
適合確認をしているか読み取ることができる訳です。
 
前職で登録検査機関で認証者として多くの直流電源装置(ACアダプター)適合証明書を発行
しましたが、海外のメーカーの場合圧倒的に省令第二項 J60950技術基準で発行しました。
なぜならば、海外メーカーは日本の固有の技術基準である省令第一項別表八に対するなじみがなく当然設計
段階から親しみのあるIEC60950(=省令第二項 J60950技術基準)で設計するからです。(最近では海外メー
カーでも省令第一項別表八で適合証明書発行を希望するケースも増えてきましたが・・)
 
海外メーカー(中国メーカーが多いのですが)の場合、せっかく適合証明書が省令第二項 J60950技術基準で
発行されているにも関わらず、何故か?定格銘板の表示をAアンペア表示にしないで、わざわざVA(定格容量)
表示にいつの間にか勝手に直して表示してくる場合が多々ありました。聞くところによると“日本はVA(定格容量)
表示をしなくてはならないから”と 何故か誤解された解釈がされているケースがあります。
こういうケースが多々ありますので、輸入事業者はしっかり銘板をチェックする必要があります。
自分が輸入する直流電源装置(ACアダプター)は何の技術基準に基づいて適合確認されたかしっかり見極め、
海外のメーカーを指導するぐらいの主導性を持たなくてはなりません。
なぜならば、電安法では、すべての責任を負うのはあなた(輸入事業者)なのですから・・・
お手元の適合証明書(副本)と銘板を今一度チェックしてみてはどうですか?
技術基準が2種類あるって本当に複雑ですね? 
 

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