技術基準適合確認-安全試験


 

  

規格書.JPGのサムネール画像

こんにちは PSEジャパンの櫨山です。
 
仕事がら出張が多いのですが、商売道具の規格書(技術基準)の本は欠かせません。どうしても持ち運ばないといけないので、キャスターに入れてガラガラと運びます。規格書は重いもので1000ページ近くあり1冊1kgを超え、4-5冊入れるとキャスターは直ぐに10kgを超えていまいます。規格書は半年もたたないうちに結構ぼろぼろになります。お客様のところに行ってページを開いて説明しなくてはならず、これからも“ガラガラ”は続きそうです。PDFという手もありますが、マウスでページをめくる作業はどうもなじめません。どうしても手でめくるのが早いです。というより、指が覚えています。
規格書で電気用品の技術基準 省令第一項基準がありますが、未だになかなか馴染みづらいものだと思っています。何せ昭和、私が幼稚園の時代に出来た基準(諸先輩方の汗と努力の結晶ということには敬意を払いますが・・)でもありますから・・・順番の見出しも“イ・ロ・ハ・ニ・ホ・ヘ・ト・チ・リ・ヌ・ル・ヲ・・・・・” それから先何やったけ? “ヰ”ってなんやったっけ?私も小学校で習った覚えもありません・・・なんとかしてよ!って、いつも思います。
それに、決まり文句の “・・・にあつてはそのかぎりではない” ・・若い世代の技術者には全く読み辛いですよね? 早く技術基準が統一されることを願っています。

 
今日も前回に引き続き技術基準適合確認の安全試験のお話。
 
今回は入力試験試験(消費電力等の許容差)についてのお話しです。
これは定格表示に密接に関わる試験です。 皆さんは“定格表示”という用語をご存じでしょう。
そう、製品の定格銘板(ラベル)等に記載されているものです。
100V, 50/60Hz、540W」、や 「100V, 50/60Hz,5A」 とか 「100-240V, 50/60Hz, 60VA」 等の記載です。
定格表示は機器使用者に対して、その機器がどのくらい電力(電流)を消費するのか?その情報を基に接続する電源は十分な容量があるのかを判断する為の情報を与える為に必要な表示情報です。
この定格は製造者が決めるものですが、根拠無くして簡単に決め表示できるものではありません。
あくまでも実測と技術基準の規定を照らし合わせて決定しなければなりません。
ほとんどの技術基準では実測値と定格表示値との許容差を規定しています。±(プラスマイナス)や-(マイナス)側だけの限度値規定は技術基準により異なる場合もあります。
 
省令第一項別表八の場合の例を紹介しますと、
●定格消費電力を表示する場合:

種類
定格消費電力(W)
許容差(%)
電熱器具以外のものであつて電熱装置の定格消費電力を表示しなければならないものの電熱装置及び電熱器具
20以下
+20
20を超え100以下
±15(+15/-20)(1)
 
100を超え1,000以下
±10(+10/-15)(1)
1,000を超えるもの
+5/-10(+5/-12)(1)
その他のもの
10以下
+25
10を超え30以下
±25(+25/-30)(2)
30を超え100以下
±20(+20/-25)(2)
100を超え1,000以下
±15(+15/-20)(2)
1,000を超えるもの
±10(+10/-15)(2)

(備考) かっこ内の数値は,(1)に係るものはサイリスタその他これに類するものを発熱体に直列に接続した場合に適用し,(2)に係るものは等価負荷法により平常温度試験を行つた場合に適用する。
 
●定格容量を表示するもの:

定格容量(VA)
許容差(%)
20以下
+25
20を超え100以下
±20
100を超えるもの
±15

 
●定格入力電流を表示するもの:

種類
定格入力電流(A)
許容差(%)
電極式のもの
5以下
+15/-20
5を超えるもの
+10/-15
その他のもの
0.2以下
±25
0.2を超え1以下
±20
1を超えるもの
±15

 
これが省令第一項別表八の要求事項の例ですが、適用する技術基準が異なるとまた要求事項も異なってきます。
省令第二項技術基準 の J60950(H19) : IEC60950  情報処理機器の規格
-      機器の定常入力電流は、正常負荷の状態で定格電流値を10%以上超えてはならない。
(過少申告はダメということ、が上限(表示の上限)は規定はない。)
 
規格(技術基準)により要求事項が異なりますので注意を要します。
 
このように定格は製造者が決めるものですが、根拠無くして簡単に決め表示できるものではありません。
あくまでも実測と技術基準の規定を照らし合わせて決定しなければなりません。
よって、定格銘板(ラベル)の準備はしっかり、入力試験確認を行い、技術基準を確認してから行うものです、定格銘板準備を先行して行ってしまうと、あとで銘板が無駄になることにもなりかねませんから、注意を要します。
 
技術基準適合確認の安全試験とはこのように、実際に技術基準(規格)で要求されている確認項目をひとつづつ試験で確認して検証していくことです。技術基準(規格)で要求されている確認項目はまだまだ多岐に及びますが、今後も順次ご紹介していこうと考えています。

 

こんにちは PSEジャパンの櫨山です。
寒い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
先週は関東、東北地方の出張でしたが、やはり寒さは応えます。最近はヒートテックという強い味方が欠かせません。
 
今日は技術基準適合確認の安全試験のお話。
最近問い合わせで電安法の試験ってどんなことをするのか?という漠然とした質問を受けることがあります。技術基準適合確認の安全試験を電話で手短かに説明することは至難の業です。
「しっかり、該当する技術基準を読んでもらうしかないですねぇ・・後はコンサルを受けて頂きませんと・・」・としかお答えできません。
試験ご依頼いただいた製品に対する試験項目が多岐にわたり試験されることを説明受けて、ほぉ~そんなにたくさん試験されるんですか?と改めて大変さを実感されるているようです。
 
技術基準適合確認の安全試験の試験項目を少しでもご理解頂くために、少しづつご紹介していこうと思います。
なぜ、試験費用がかかるかご参考にして頂ければと思います。
 
今回は残留電圧の測定試験(感電の危険の検証)についてのお話しです。
 

残留電圧の測定
消費者が電気製品の通常使用で電源プラグを引き抜きいた直後に、そのプラグの刃に触れたときに一次側回路のコンデンサに蓄電された電荷による感電防止のために、プラグの刃に残留する電圧を測定し安全性を確認します。
 
 
プラグの刃を触ったら ”ビリビリ”ってきたら怖いですよね。 これでは困ります。
それがないかどうかを確認するのがこの試験です。 
 Discharge.JPGのサムネール画像
 
試験方法
機器に定格電圧を加え、ピーク電圧で機器を電源から切り離してから1 秒後にプラグ刃間の電圧が45V 以下(電気用品安全法 省令第一項別表八)である事を確認します。 通常、手作業によりプラグを引抜きますが、電圧の最大値を測定する必要があるため、10 回程度繰り返す事が望ましいとされています。
 
※ 電源を切り離してから測定するまでの時間や安全電圧のレベルは規格(技術基準)により異なります。
感電の危険に関わる項目ですので電気用品安全法 省令第一項別表八等、IEC60950-1、IEC60335-1、IEC60065 など殆どすべて技術基準で要求されている試験項目でもあります。
差し込み刃側から見た回路の総合静電容量が0.1μF以下であるものについては、感電の危険を伴うとはみなさないとされています。
 放電チャート.jpg
 製品設計する場合、ライン間に0.1μFを超えるような大きな容量のコンデンサを入れる場合、自然放電しない場合、放電抵抗を入れ、残留電圧を下げるようにしなければなりません。

 
技術基準適合確認の安全試験とはこのように、実際に技術基準(規格)で要求されている確認項目をひとつづつ試験で確認して検証していくことです。技術基準(規格)で要求されている確認項目はまだまだ多岐に及びますが、今後折に触れてご紹介していこうと考えています。

最近のコメント

櫨山泰亮様からのコメント
PSEジャパン株式会社の櫨山で
TM様からのコメント
いつも拝読させて頂いています。

アイテム

  • ACAdapter Rating Label comparison.jpg
  • 規格書.JPG
  • 放電チャート.jpg
  • Discharge.JPG
  • 雪中梅.jpg
  • 小川珈琲.jpg
  • IMG_0107.JPG
  • kochouran.JPG
  • GionF3N.jpg
  • GionF2N.jpg


ページの先頭へ