製品の信頼性試験


 

桜(2).JPGこんにちは、PSEジャパンの櫨山です。
日増しにだいぶ暖かくなってきました。寒いのが苦手な私にとってこれからがいい季節です。
 
 
 
 
 
 
 
 
今日は、温度試験のお話です。
 
安全性試験において温度試験が重要な要求のひとつであることは、すでに皆さんもご存知のとおり。温度の過度な上昇は、火傷や火災の危険にもつながりますから、電気製品を設計する上で特に注意しなければならないポイントともいえます。
また、安全技術基準適合確認試験において、リミット(限度値)をオーバーして不適合項目になることが多いのもこの温度試験でもあります。
 
技術基準や規格の要求に従って、温度試験を受けた経験がある方も多いのでは?
 
しかし最近では、技術基準(規格)が定める要求箇所だけでは不足として、任意で温度測定ポイントを増やすとか、わざと使用者の想定外の使用を想定し測定をしてみようという依頼者があります。規格要求の温度測定以外に追加で依頼です。特に、製品の機能上、温度の上昇が不可欠な電熱器具においてはこれを望まれる依頼者の方が増加する傾向にあるといえます。製品の安全をよく考慮した企業として前向きな取り組みです。
 
安全規格要求に基づく温度試験以外に、任意でポイントを増やし(50箇所にも及ぶ)測定し、機器全体温度上昇の変化を分析する。絶縁物の温度上昇を各部測定し、経年劣化への影響を考慮するなど
 
最近報告されたリコールや事故の背景を考えれば、任意といえども、こうした取り組み努力は高品質の電気用品を製造するメーカーにとっては不可欠ではないかと思うのです。
 
各ポイントの温度上昇を把握することで、潜在的な事故の可能性を把握することも安全な電気用品を消費者に供給するために必要な分析なのでは?
 
また、安全規格では異常試験での発火はNGでも、多少の発煙はOKとされることをご存知でしょうかか?熱でプラスチックが変形してしまった場合でも、危険充電部に手が触れることのできない程度の変形(感電の危険がない)であればOKとなるのです。製品の中には、回路に異常状態が起こった場合わざと抵抗を焼き切って回路を遮断する設計をする場合もあります。抵抗が焼き切れる時に若干の発煙を伴う場合もあります。
 
しかし、ワッフルメーカーやコーヒーメーカーなどキッチンで使用する電熱器具の場合、煙が出た!プラスチックが溶けた!→これって素人主婦、一般使用者にとってみれば完全にクレーム対象ですよね。
 
たとえ火災の危険が確認されなくても、煙が出たら…??
そりゃもう、消費者にとっては大変な騒ぎです。そしてブランドイメージが傷つく事態にもなりかねません。
 
こうした任意の信頼性試験は大手国内メーカーでは常識です。大手の日本のメーカーではこうした試験は社内の品質保証部門、信頼性保証部門が量産前に問題ないかどうか何十台ものPre-Production(プリプロ)モデルと呼ばれる量産試作機に対して行っているのです。
 
一方、アジア、中国の製の輸入品中には、安けりゃいい!が売りのものが多く…。最低限の義務として安全規格に適合していても、どのレベルで試験をパスしたのか消費者が知ることはありません。品質保証部門(信頼性試験部門)をもって量産前の製品の信頼性試験を行うということはまだなかなかだという話もよく聞きます。
 
もしかしたら、煙は出たけど安全規格上は「Pass」だったのかもしれないし、少し溶けちゃったけど「Pass」と判断されたのかもしれません。そして、信頼性
 
こうしてみれば、国内メーカーのブランド品が高いのには、それ相応の理由があるんですよ。機能やデザインだけではない!安全性にもお金をかけているんです。
 
使い捨てへの感覚が麻痺の時代?「ただ安けりゃいい!」…なんてだけの時代はもう終わりにしたいものですね
 

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