こんにちは、PSEジャパンの櫨山です。
東京と京都で開催した技術相談会にはたくさんのお申し込みありがとうございました。
あっというまに用意した枠が埋まってしまう盛況ぶりでした。又私自身も色々勉強させて頂く良い機会でもありました。
また次回も考えておりますので、時期が決まればお知らせいたします。
今日は、この相談会でおうかがいした話の中から、特に興味深かった内容を紹介させていただきます。
ご相談者はACアダプタ(直流電源装置)を中国メーカーから輸入しています。
このACアダプタはすでにメーカー側で適合性検査を受け、適合証明書(同等証明書)の交付を受けたものでしたので、早速、彼らは適合証明書副本をメーカーから取り寄せることになりました。(今の電気用品安全法の制度では輸入事業者は適合証明書副本を入手しなければならない。)
適合証明書証明(副本)を取るには2つの方法が考えられます。ひとつは中国メーカーに依頼して、それを登録検査機関から取り寄せてもらい、こちらに送ってもらう方法。もうひとつは、中国メーカーから委任状をもらい、輸入事業者である彼らが直接登録検査機関に依頼して交付を受ける方法。
メーカーと良好な関係が出来上がっている場合、メーカーから委任状を受け直接登録検査機関に複本を依頼したほうが、はるかにコストは安いでしょう。登録検査機関により金額は異なりますが、副本の発行費用は通常1万円ほどです。
一方、これが海外メーカーを介すとなると、メーカーと日本の登録検査機関との間に入っているエージェントに手数料を取られたり、メーカーにも手間料が発生したりと、コストは2倍~5倍ほどに膨らみます。実際、登録検査機関での発行料が1万円程度に対し、500ドル以上をとられることもあるのです。
今回の相談会でご相談を受けたケースでは、相当な大金(通常の約10倍)を払われたということでした。
海外メーカーから委任状をもらえず、メーカーからは日本にいる彼らのエージェントを紹介されました。エージェントといっても、実際には何をなさっているかわからないような団体だったということで、登録検査機関とは非常に親しい感じを匂わせながら、自分達を通さねば副本をやらないというのです。
この方々がおっしゃっている親しい登録検査機関との関係というのが、実際に日本の登録検査機関なのか?はたまた、その登録検査機関が中国で提携している窓口のエージェントなのかはわかりません。
海外メーカーが委任状を輸入事業者に渡さず、日本にあるこの不思議な団体を紹介するのですから、メーカーと不思議団体との癒着は明らかです。
こうした団体が日本にあるということは初めて聞きましたが、こんなバカげた話がちゃんとビジネスとして成り立っているというのですから本当に驚きです。
輸入ロットが少ないからお前達には委任状は渡さないとか、メーカーが偉そぶって、本来の取引と離れた「副本ビジネス」で小金を稼ぐとは本当にけしからん!
しかし、それが今の電気用品安全法の制度と図式では、成り立ってしまうから問題なのです。
どうでしょう・・・?
例えば、海外メーカーが交付を受けた適合証明書について、経済産業局に届け出た輸入事業者しか「適合証明書(副本)」を取り寄せられないような制度にしてまったらいいのでは?
海外メーカーに適合証明書(副本)は必要ですか?これを必要としているのは日本の輸入事業者なわけでしょう?それならメーカーが輸入事業者に委任状を出して、あとは輸入事業者でなければこれを取り寄せられないようにしてしまえばいいのです。その費用を、製品を売る側のメーカーに負担させたいのなら、そんなものは後のちメーカーと輸入事業者の間でなんとでもなるわけですから。
ほんとうに困ったもんですね。今日からこれを「副本ビジネス」と名付け、皆さまと一緒に一掃を目指しましょう。