2009年7月


 

こんにちは、PSEジャパンの櫨山です。
 
どういうわけか、最近では海外からのお問い合わせやご相談が増えてまいりました。と、いっても中国、韓国からのお問い合わせがほとんどで、まれにヨーロッパ、先日はロシアからもご連絡をいただきました。
中国、韓国からの電話では日本語が堪能な方も多く、日本語と英語を織り交ぜながらお話します。
 
つい昨日の話です。
韓国から電話があり、弊社のスタッフがお話をお伺いしました。
 
「こんにちは、韓国から電話しています。○○会社のキムと申します」とお客様。
 
「お世話になっております。」と挨拶した弊社のスタッフ。
 
「いいえ、お世話になっておりませんよ。初めて電話しました。これから、お世話になります。」と、お客様はいたってまじめ。
 
外国の方にとって、誰にでも「お世話になってます」と言ってしまう日本の挨拶は変なのかもしれませんね。
 
さて、今日は電安法における製造届出事業者の話。
 
国内で電気用品を製造している事業者は届出製造事業者と呼ばれ、電気用品安全法における義務を履行せねばならない、というのはすでに周知のこと。届出事業者が電気用品の安全性における一切の責任を負うことになります。
 
しかし、これがOEMの場合、次のような図式が考えられます。
(1)ブランドを企画した会社が⇒(2)電気周りの担当、外郭担当、部品担当の会社にそれぞれ依頼⇒(3)最終組み立てを別に用意した町工場で行う。
 
この場合、(3)最終組み立てを行う町工場が届出事業者にならなければなりません。
しかし、可哀想なのは町工場。開発に関わったわけでもなく、組み立てを請け負っただけで安全面でのすべての責任を負ってしまうわけです。
 
そしていきなり立ち入り検査でもあった日には、
「うちは、組み立てを行っているだけですから、何もわかりません」としか言いようがありません。
 
最近受けたご相談で、「いきなり経済産業局から電話があり、電安法に適合しているか?届出が済んでいるか?などを聞かれた。うちは、大手から言われて組立ているだけなので、何もわからない。」というご相談がありました。
 
聞けば、企画と販売は別会社。自分たちは言われたとおりに組み立てを行っているだけで、何もわからないというのです。
 
ヨーロッパの場合、CEマークやCBスキームにおいて Manufacturer, Factory を明確にする必要があり、それぞれが異なる場合は、Manufacturerが主導で安全性の責任を負うことになります。
 
しかし、日本における先ほどのような図式では、いくら工場を問い詰めても、工場は首をかしげるばかり。どこを探してもこの電気用品の安全性における責任者は現れません。
 
「責任者出てこーい!」という状況になるわけです。
 
こうした理由から、こんなケースに持ち込んでいるとあるメーカーさんのお話を聞きました。
組み立て工場に責任を負わせるわけにもいかず、PSEマークの隣に届出事業者名として自社の名前を入れたいので、「自社が全責任を負って、届出ることにした」というのです。
 
確かに責任を明確にするという意味で道理は通っているのだけれど、制度上、それはおかしい。
 
現行の電気用品安全法によれば、最終組み立て場所(出荷検査を行う場所)が届出事業者になります。だから、その場所で工場設備検査を行うのです。
 
メーカーに製造の実態が無いにも関わらず、そこに検査設備を置いて、登録検査機関の検査員が工場検査を行ったそうで、「最後にビス一本締めれば、ここが届出事業者でしょ?」というのがメーカーの言い分です。
 
組み立て工場に責任を負わせたくないという事情をメーカーが説明したところ、
「じゃ、おたくが届け出て、設備も持てばいいじゃないですか?」と登録検査機関が言ったというから(本当にそう言ったかどうかは定かではありませんが)、話は余計ややこしくなるわけです。
 
普段は倉庫のところを、立ち入りの時だけ製造工場らしくするのだそう。
う~ん、理解できるようなできないような。
確かに、小企業にしわ寄せばかりが及んでしまう今の図式に賛成することもできず…。
だからといって、「最後にビス一本締めれば工場ですね。」という言い分にも納得できません。
 
こうしたケース、結構多いと思いますよ。
いろんな意味で私は電安法の大幅な法改正を期待しておりますが、これも懸案にいれていただけませんか?
 
Manufacturerが責任は取る。本当の工場(Factory)で設備の検査をする。 2ステップにすればよろしいじゃありませんか。実質的工程に沿った図式になぜできないのですか?
 
ややこしや~♪、本当に、ややこしや~♪(悩・・・)
 
 

 

こんにちは、PSEジャパンの櫨山です。
 
とある場所でお酒を飲みながら、同業関連の方々と雑談しておりますと、話はこんな方向に。盛り上がった勢いで、今日は私の思いを書かせていただきます。
 
検査機関(試験所)における分業制についてのお話です。
 
検査機関での評価のながれといえば、
 
「見積」⇒「申請」⇒「受注の確認」⇒「製品の構造分析」⇒「製品評価(テスト)」⇒「試験データ」⇒「試験レポート(報告書)の作成」⇒「試験レポートの承認」⇒「認証作業」
 
と、大きく分けてこんな感じでしょうか。
いったいこのうち、どれほどが分業されているのでしょう?
 
(1)        見積や申請は営業部が担当する。これはどこの検査機関でも同じでしょう。(もちろん技術部の協力を得て見積るわけですが)。
(2)        技術員(プロジェクトエンジニア)が「製品の構造分析」を行い、テストプランを作成する。
(3)        技術員がテストプランに基づいた製品評価(テスト)を行い、データを収集する。
(4)        製品評価のデータに基づき、技術員が試験レポートを作成する。
(5)        別の技術員(Reviewer)が試験レポートのチェックを行い、承認する。
(6)        認証部に試験の結果を報告し認証を行う。
 
実は以前から私が気になっているのが、ここでいう「技術員」とはどこまで技術を熟知した人間なのか?ということ。
 
よくあるパターンで、試験する技術員(Testing Engineer)がそれほど技術的知識を持っていないケースがあります。技術基準(規格)を熟知した技術員が作成した「テストプラン」に基づき、いわゆるアシスタントさん(オペレーターさん)と呼ばれるレベルの方々が測定器を操作してデータを収集します。
 
彼らは測定器を繰り返し使うことにより、測定器の使い方を習得し、時間的に効率よくデータを収集します。さほど技術的な知識がなくとも操作自体は可能です。所どころに少しの技術力と測定器の操作を熟知したリーダー的な人を配置すれば、試験ラボとしてはある程度成り立ちます。先に技術員がしっかりと製品の構造を把握し、「テストプラン」を作れば、あとはデータを取るだけですから。
 
ここで収集したデータを基に、今度は技術員が試験レポートにおこします。しかし、これまた行っているのが本当に技術員なのかどうか?検査機関によっては、収集したデータを事務系のアシスタントさんが入力し、既存のコメントを「コピー&ペースト」します。できあがった試験レポートを技術員が確認するという流れです。
 
まぁ、入力だけを任せて後で確認するわけですから、それが「悪い」とは言い難い…。
しかし、これで効率を上げているのだから、本当に技術のわかる技術員がすみずみまで確認できているのかどうかがどうしても気になります。
 
あまりに分業化が進めば、責任自体も分散してしまうわけで…。
試験ラボのアシスタントさん(オペレーターさん)が「テストプラン」を読み込めているのかどうか?テストプランを作成した技術員からアシスタントさんに対して細かな指示が出されているのかどうか?どうしても心配は残ります。
 
構造上考えられない数値が出てきたとしても、データを取っている本人も気づかず、さらにデータを入力する人がこれに気づくわけでもなく。あとは最後の砦である技術員(Reviewer)の確認に頼るしかありません。しかし、テストプラン作成以降、一切関知していない案件に急に参加したところで、チェック機能は果たせるのか?
 
データを取った本人はおかしとも思っていないのだから、「気になります」とのコメントを残すわけでもない。入力者はただタイプしただけ。テンポにのってハンコを押していたら、スルーしてしまうような見落としもあるかもしれません。
 
開業してからはいろいろな機関 (試験所)の試験レポートを見る機会が増えました。レポートを見る限り、コピー&ペーストが甚だしいレポートも中にはあるわけです。そりゃ、誰しも好きなフレーズはあるし、何年もやっていればコメントが重複することもある。だけど、こんな試験レポートで製品のいったい何がわかるというのか?というレベルのコメント記載にも頻繁にお目にかかります。(レポートとはそれを読めば、その製品の構造やまたどんな評価、試験がなされたがはっきり手に取るように分かるものでなければなりません)
 
コメントがあるだけ、まだましだと思われる方もいらっしゃるのでは?
Pass」「Pass」「Pass」、「NA」「NA」「NA」と記載しただけでコメントすら無いテストレポートもありますから。
 
ここでのお話は海外の検査機関だけではありませんよ。国内でもそうしたことが見られます。世界には回路図すらなくて、検査しちゃうところもあるようですし。
まぁ、決まり事のように回路図を要求したところで、まともに読んでいないのかもしれません。
 
こんな回路でどうしてこのレベルの漏れ電流がでるんだ?構造的に漏れ電流は出ないだろ?という製品をとって、平気でNGくらわすこともあるかもしれません。構造上出るはずのない数値が出たら、流れの中で誰かが疑ってかかるのが普通です。しかし前記のようなシステムができあがっていると、気づくはずのことに誰も気づかないことも。
 
誰もがルーティンワークを機械的に繰り返すばかりで、責任は分散され…。
最後には「責任者出てこ~い!」の状態になるわけです。
 
分業化は決して悪いことではありません。分業にも大きなメリットはあります。流れに段階を設けることで、チェック機能がアップします。ただ、それには適所にその機能を果たせる人間を配置せねばいけません。
 
検査機関…理想をいえば、検査に関わるすべての人が規格を理解し、それぞれが日々知識を高めるために勉強し努力する。機械的作業を最小限に抑えて、段階的なチェック機能を設けること。
 
ただ、私の眼鏡に適う能力の高い人員を揃えるのはなかなか難しいことで…。
 
私どもの会社が必ずしもこの理想を実現できるとは限りませんが、測定器の操作を万一、専門員とは呼びがたい技術レベルの方にお任せした場合でも、常にその作業を技術員が密に監督できる体制を築けるようにはしたい。
 
実は、欲をいえば私自身、弊社にお越しいただくすべてのお客様の案件につき、1から10までの全工程を見届けたい。見られる工程をすべて見たいし、確認したい。
 
人を信用していないわけではありませんが、可能な限り、各工程を確認してまいりたいと思っています。
 
人に任せきれないのは経営者としてまだまだ未熟だな、と皆様には言われてしまうでしょうがいつまでも現場で声をあげていたいのです。
 
まぁ、こうした作業はすべて人間が行うことですから、間違うこともあるだろうし、見逃すこともある。実際、私にも苦い経験はあります。見逃しの経験もありますよ。
 
だから、間違うな、とは言えません。ただ、できるかぎり知識を終結したシステムを作り出したい。また、認証業界全体がそうであってほしいと心から願うのです。
 
うぉー!!書いてるうちに、すっかり熱くなってしまいました。
今日は長くなってしまいましたね。
 
 

GionF1N.jpgこんにちは、PSEジャパンの櫨山です。

 
京都の夏といえば、祇園祭り。梅雨の終わりを告げ、本格的な夏の到来を意味します。
今年もその時期がやってまいりました。
 
17日の山鉾巡行はすごいですが、宵山もすごい。
何がすごいって、人の多さがすごいんです。
 
巡行は昼間ですから、見に行くことができないので、昨日ちょこっと宵々山に行ってまいりました。24万人の人出だったそうです。
今回のお目当ては、鉾の拝観です。京都リサーチパークで同じフロアに入居企業の社長さんが鉾町のご出身で、菊水鉾で御囃子方(おはやし)をなさっているので、見学に行ってまいりました。
 
私は京都で生まれ、京都で育ち…。大人になってからは東京、大阪にいたものの、人生のほとんどを京都で過ごしておきながら、実は、鉾に上がったのは今回が初めてです。
 
こんこん、ちきちん♪、こん、ちきちん♪。と笛、太鼓、鐘の音色が響きます。
順番に並んで拝観するのですが、せっかく来たのだから、御囃子の時に上がれるといいな、と思いながら、20分ほど並んでおりますと、休憩を終えた御囃子方の皆様がぞろぞろと!私の順番の前でちょうど御囃子が始まりました。ラッキーでした。
 GionF2N.jpg
 
 
御囃子方(笛)で参加されている知り合いの社長さんを間近で見ることができ、感激しました。
いつもの姿とは全然違います。
イナセにゆかたに身を包んで、鉾に腰をかけながら笛を吹く。
同じことを何十年やってきた貫禄が感じられ、さらに若手を指導するほどですから、周りGionF3N.jpgを楽しませることはもちろん、自分自身が楽しんでいらっしゃるような余裕を感じました。
 
かっこいい~です。私もやってみたい!
と思いましたが、なんせ私はリズム音痴ですから。
 
帰りに夜店でトウモロコシを買って、笛吹くように、横に構えてみましたが…
「こんこんちきちん♪」に合わせて、「ガリガリ♪」するのが精いっぱいでした。
 
じりじりと夏を感じております。

seminar.jpgこんにちは、PSEジャパンの櫨山です。

先月はずいぶん出張が多かったもので、しばらくブログをサボってしまいました。
それにしても暑い!もうクーラー無しでは眠れません。
 
今日は、先日開催したセミナーの風景をご紹介します。
聴講料を頂戴した一般向けセミナーでしたので、その内容自体をここで紹介することはできません…あしからず。
 
(株)技術情報協会主催「電気用品安全法の基礎と技術基準上の適合性・盲点、今後の対象製品の予測」と題し、前半では電気用品安全法の基礎を中心に、後半では対象外製品の対応方法を学習。とくにLED関連のお話をさせていただきました。
 
朝から夕方までしゃべり続けて足はくたくた。のどはカラカラでしたが、受講者の皆様が熱心なおかげで、こちらのトークにも身が入りました。
 
ご参加の皆様は商社の方が多かったと思います。電安法でいうところの輸入事業者そして販売事業者の方々です。
 
海外から輸入する際の注意点。販売者として納入者をどのようにコントロールすればよいのか?といったところに質問が集中しました。
 
自社で製品を設計して製造している場合はいいんですよ。情報は自社内でコントロールできるし問題解決も早い。しかし、これが輸入事業者となれば、自身がまず問題を理解してそれを海外に伝達せねば相手は動いてくれません。それに、いくらこちらが話かけても相手が誠実に向き合ってくれるとも限りませんしね。
 
と、いうわけで、こんな感じで約5時間の熱弁(?)を無事終えることができました。
 
秋に向けて社内セミナーの依頼が増えております。今回は一般向けセミナーということで主催企業の了解を得て、雰囲気だけ紹介させていただきました。
 

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