こんにちは PSEジャパンの櫨山です。
先週、移動中に時間があったので仙台市内で散髪に行きました。
おしゃれなサロンというよりは、いわゆる散髪屋さんといった雰囲気のところです。
私と同世代と思われるマスターが散髪と顔剃りをしてくれました。
温かい蒸しタオルをかけられてしばし至福の時間。
「ふぅ~気持ちいぃ」と、思ったのもつかの間…
そこで目にとまったのが、散髪椅子(理容いす)から出て床を這っている電源コード。
なんと、アース口出し線が…ちょん切られているではありませんか!!
やっぱり、ここでもか・・・。
仕事柄どうもこうしたことが気になってしまいます。
その店にある4台すべての理容いすをチェックしてしまいました。
このアース口出し線、もちろん取り付けはオプションではありません。
安全面で必要だから機器に取り付けられているのです。
つまり、アースが必要な機器。
確か技術基準省令第1項 別表八でも「アースが施してあること・・・」という技術基準要求があったはず。
しかし問題は、日本の一般使用環境で実際にアースを取れる差し込み口が少ないということ。
一般家庭や店舗のプラグ差し込口にアース用の取り付け端子がついているのは本当に稀というのが
いまの日本の電設事情のようです。
きっと散髪椅子(理容いす)を設置したのが電気に素人な方だったのでしょう。
「おや?取り付け端子がないな。邪魔だからニッパーでちょん切ってしまえ。」
といったところでしょうか。
もちろんこれを取り付けなくても理容いすは動作するわけですから、散髪屋さんにとってはアースなんてどうでもいいこと
だったのでしょう。
これまでにも、
(1)行き場を失ったアース線が申し訳なさそうにブラブラしている。
(2)電源コンセントに不意に接触ショートするのを避ける為、アース線端子にビニールが被せられている。
が…やはりブラブラしている。
と、いうような光景に何度も遭遇したことがあります。
これは、理容いすに限らず、オフィスなどでもよく見かける光景です。
また、皆さんは「3 pin ⇒ 2 pin ACプラグ変換アダプター」と称するものをご存知でしょうか。
このようなものです。 これは、北米で汎用的に使われている3 Pin のプラグを繋ぎ2 Pinコンセントに差し込みできるようにする為のものです。実はこれの使用時においても、アース線が切られていることがよくあります。 上記のケースと全く同じです。 | |
アースを取らないと、万が一機器が故障状態に陥った際、人が機器の金属部に触れたときに感電する
危険性があります。
でも、でも、でも、でも…「そんなの関係ねぇ~」(古いですね。)
と…いうことにはなりませんからお気をつけください。
確かに日本の電気使用環境は一般ユーザーにフレンドリーとは言えません。
機器にアース線がついていながら、それを差し込む口が整備されていないわけですから。
それに、日本はたかだか電圧が100Vだからとういう楽観的な考えがあるのではないでしょうか?
その昔、ドイツ人のエンジニアにアース口出し線付き電源コードセットを見せた時、
「こんなものでアースが確実に取れるか?
素人のユーザーにアースを接続させるなんて、ユーザーが付け忘れたら危ないじゃないか?」
と言われたことを思い出します。
彼の出身は商用電源電圧230V のヨーロッパ。
感電の危険、アース接続の考え方がしっかり定着している国から来た彼の意見は当然のものだったのでしょう。
今から思えば彼の指摘は当たっていました。
アース口出し線が切断された状況では、機器は規格用語でいうならば電気的にフローティング状態(浮いている状態)になっています。
個人的に申し上げれば、アース口出し線付き電源コードも変換プラグアダプターは好きではありません。
よろしくない、と思っています。このアース口出し線は10センチ程度のもので、何処にも取り付けのしようがありませんから、
そりゃ、ちょん切られる運命にあるでしょう。
アースが取れもしない実情にも拘わらず、電源コードセットのプラグは「アースを接続するのはユーザーの責任ですよ。取り付けないで事故があれば、それは取り付けなかった人の責任ですよ!」とでも言ってるように思われます。
日本独自のアース口出し線付き電源コード。
なんと、まぁ意味のない気休めであること。 それよりも、いっそ標準を北米汎用電源3ピンプラグのようにしてしまえばいいのではなかと思います。 ノイズ対策もその方が効果てきだろう。 しかし、それには今から日本中のコンセントを3ピン対応のものに替える作業をしなければならない訳で・・・。 堂々めぐりだね。 | |
散髪屋のしばしの「気持ちいぃ~」至福の時間から一転。
日本のコンセント電設事情まで思いを巡らせることになった櫨山でした。
(散髪屋から、えらい長々とアース事情のことを書いてしまいました。悪しからず!)
付け足し: 北米汎用電源コードセット:
いわゆる3ピンのプラグ付き電源コードセット (2ピンの入力刃 + アース用ピン) アース用ピン は他の入力刃より長くなっています。 アース用ピンが他の入力刃より長くなっているのは、プラグが抜ける時に最後にアース用ピンが抜けるようにする為の構造です。 言い方を換えれば、最後までアースが接続されているということです。 (それだけアースが重要ということです。) | |
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